LIBの右回り円偏波な日記帳
マニアックな高校生が送る、無線と航空機と若干日常な日記帳です。







    ボソッと: 歩には歩なりの意地がある。 いつかと金で大暴れ・・
                                     
©JE1LIB 城南島より離陸機を望む
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FDX80の着陸失敗事故 -その2-

JE1LIB/1@川崎市宮前区です。


昨日のFDX80の事故、一夜が経ちました。


NEWSでは成田空港に寝止まる乗客の姿がご多分に漏れず流れていましたが、何とも間の悪い人たちですな。


僕だったら、滑走路閉鎖・当分再開の見込みがないと知れば、即座に航空会社に詰め寄って受けられる補償を受け取り、関空かセントレアに行って出発便に飛び乗ります。


成田しか就航していなければ、ホテルに泊まるか家に戻ります。


空港に寝てたって埒が明かないし、その辺りは航空会社との交渉次第でしょう。





NOTAMによれば、0010Z(0910I)、Aランウェイの応急処置が終了し、滑走路は再開したとのこと。


Aランウェイの南側500mは文字などが削れているという注意がなされており、上空から見る滑走路はまだまだ痛々しいのでしょう。


応急処置が終了したとはいえ、あくまで応急ですから、これから深夜帯は技術専門官も作業員も突貫工事で補修です。
仕事とはいえ、大変さがうかがい知れます・・




今日、友人にブログを見たけど、事故原因がいまいち分からなかった・・と言われましたので、改めて説明を・・・


事象については前項を読んでいただくとして、自然的原因はやはりウインドシア(風向・風速の急送変動)による接地直後の機体の煽りでしょう。


人為的原因としては、あまり憶測では何ともですが、パイロットの操縦の問題(ミスとは言い難い)ではないかと思います。


呑むひょん氏もブログで書いておりますが、事故機の映像を見る限り、ヨー(機体の傾き)の安定度が悪く、比較的経験値の浅い人間(副操縦士)が操縦していたのではないか・・と推測しています。


煽られたときの回復動作に問題があった可能性がありますね。


自分自身もちろん操縦経験がないのでなんともですが、そんなところだと思います。




大嫌いなマスコミ各社は、MD-11の操縦性についてとやかく言ってますが、正式に耐空検査もパスして世界を飛んでる飛行機ですから、そこまで言うほどの問題はないと思います。


操縦性に問題があれば、何らかの改善指示や補修指示があるはずですし、パイロットの場合、機種を一つに限定されて機種に従った操縦練度を積んでいますので、良くある程度の自然現象で大事故につながる事があってはなりません。


ただ、ボーイングは人重視、エアバスはコンピュータ重視・・のような機体の性格は表れますが・・・


おそらくはそういった原因が重なって起きたことなのでしょう・・




飛行機の大事故の場合、1つの事故の裏には数十ものインシデントが、その裏にはさらに数百もの「ひやり、はっと」があります。


幾十もの原因が有機的に絡み合って不可避な状態を作り出しているのですから、短絡的に結論を出すわけにはいきません。


尚早な結論は、亡くなったパイロットのためにも、今後同じ事が起きないためにも出すべきではないのです。




今回も見ていてそうですが、日本の場合は警察権がやたらと強く、運輸安全委員会(事故調)は申し訳ない程度に原因を調べている感じです。


日本では責任の所在を明らかにすること・・を第一とする国民性がありますが、航空事故の場合は前述したように複雑に絡んだ原因があるので、一人を血祭りに上げて世論が収まる・・では済まされないのです。


航空大国の米国などでは、事故調査の優先権はNTSB(米国の運輸安全委員会)にあり、パイロットに対する訴追もありません。


ここに出てくる供述調書は裁判では出ませんし、まずNTSBの第一の目的は「次の事故を防ぐ」事にあります。


こと日本では、運輸委員会の事故調査優先権は低く、ここの供述も一語一句裁判で公開され、当事者が事実を素直に言う雰囲気がありません。


故内田幹樹氏も著書で「事故の警察捜査は『自動車事故で負傷者も運び出されていないのに車に乗り込んで運転者を詰問する』ようなものだ」と言っています。


日本はなんだかんだで、面積に対する空港保有数はアメリカをも抜いている屈指の航空大国ですし、新たに航空機を造る機運もあります。


飛行機を造ると言うことは単に乗るのと違って造る責任も当然出てくるわけで、今のような状態で良いとは思えません。


早いところ動脈硬化した責任主義の思想から抜け出して、「事故は起こるもの」・「次の事故をどう防ぐか」を考えるべきだと思います。





最後に前項でも書きましたが、成田空港自体の問題を・・・
今回の事故で一番の問題は、『滑走路を一つ閉鎖したくらいで空港機能が麻痺してしまったこと』だと思います。


成田空港は国際空港として日本で最大の空港であることは火を見るよりも明らか。


その大空港が1滑走路を閉鎖しただけで麻痺してしまう現状・・・と言うのは非常に問題があります。


あと半年早くBランウェイの延長工事が完了していれば・・・と思わなくもないのですが、2500mごときの滑走路で何が出来るのか・・・


燃料重量が軽くなった飛行機は着陸できても、太平洋やシベリアをまたぐほどの飛行機が離陸できる長さではありません。


国際線の場合は離陸重量と着陸重量は燃料消費で大分変わります。


最低でも3000mはほしいところです。


羽田の国際線が拡充されて、近距離便のいくつかは羽田に移るでしょうがそれでも成田は長距離、しかも基幹路線の大部分を受け持ちます。


開港30年、何も起きなかったことが不思議なくらいで、トラフィックが多ければその分当然危機管理も大きくなります。


こういうような事故が起きることを予測していなければならないでしょう。


国際線の場合、土地収用とかそういう小さいことが問題ならないくらいの外交的国際的な問題がいくつもあります。


たかが滑走路一つが閉鎖になったことで、どれだけ日本の国益が損なわれたか・・


頑固な小作農に払う補償金の数百倍、それ以上でしょう。


狭い国土に地元の権益しか生まれないような空港造るくらいなら、本当に日本にハブ空港を造りたいなら、そういう事を考えるべきです。


昔はアジアのハブ港だった神戸港が今やシンガポールに取られてただの地方港です。


日本が大国でありたいなら、そういうところを考えるべきだと思います。





話が脱線してしまいました。


今一番大変なのは、空港関係者に航空会社、そしてFDX本体と保険会社でしょうね。


今回の損害で莫大な保険が動いてるはずですから・・・


マスコミがお天気カメラ動かして表っ面だけ騒ぐ裏にはいろんな方々が奔走していること、知っていただければと思います。


では



                       もしよろしければクリックしてください・・・→

【2009/03/24 17:39】 | 航空 | トラックバック(1) | コメント(1)
<<50年後の空を考える・・・ | ホーム | FDX80の着陸失敗事故>>

コメント

今回の事故では、同じ操縦を経験した者として考えると、通常起こり得るウインド・シア単体、ポーポイズ単体だけではどうしても説明し切れないものがあります。
滑走路逸脱こそあれ、あのような派手な横転の原因までにはならないと思います。
胴体が長く機首の上下動が起こりやすい機体において操縦士の一瞬の判断が遅れ、狂い、事故回避操作がワン・テンポずれてしまい、そのために派手な横転を引き起こしたのではないかという感じがしてなりません。
例えば、機首の沈み込みに対する急激な機首の引き起こし操作とかのタイミングがずれると新たな機体のバランス崩れを引き起こすケースなどが考えられます。
しかし、ヘリを含め、航空機の操縦において連鎖的に状況を悪化させる原因と、その回避方法については実技の中でもかなりの時間を割いて練習するのですが・・?
【2009/03/24 20:46】 URL | 呑むひょん #b9l4UlzE[ 編集]

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